読書記録+本の感想

人間狩り 感想

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

人間狩り

 

「人間狩り」というインパクトある題名の小説です。なんとくタイトルと表紙で手に取った小説です。小説のジャンルもミステリなのかなんなのかも知らずに、どんな小説なんだろうと思いながら読みました。読み終わった後に調べてみたら、第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作だったんですね。

人間狩り 感想

読み進めていくと、あぁあの事件が元になっているお話なのかなと思いました。そして現代のテクノロジー、ネットの闇の部分とうまく絡ませてありました。正義ってなんなんだろうと考えさせられる物語でした。文章も読みやすく小説の世界観に入り込みやすかったです。ただ内容はちょっと辛いので覚悟が必要ですけどね。

 

あとミステリならもうひとねり、2転3転してあっと驚く展開が欲しかったところですね。でも社会派小説ならこれぐらいでもいいのかもしれませんね。贅沢は言えません。この小説がおもしろかったので、犬塚理人さんの新しい小説が発売されたらまた読もうと思います。楽しみにしています。

※以下、少しだけネタバレを含む感想です

 

自分の予想とは違う感じで展開されていく物語でした。刑事さんたちはコーヒーショップの前でとか、新幹線の中でとか、大事な情報を外でしゃべってもいいのかな?とそこだけはちょっと気になっちゃいましたね。もやもやしちゃいましたね。内緒な会話は誰にも聞かれないところで、こそっとしゃべってくださいな。

 

キャラクターも魅力的

警官パートや玲奈ちゃん視点が少なくてちょっと残念でしたね。ネット自警団のさらしさんたちの場面が多くて、感情移入しづらくてちょっと辛かったですね。白石さんも素敵な感じの人でしたし、繭子さんも折角素敵なキャラ設定だったので、もっと活躍して欲しかったですね。白石のさんのコーヒー好き設定も、何か事件と関係あるのかなと密かに楽しみにしていたんですけどね。

 

事件の真相

279ページで白石さんと一緒なタイミングで真相に気が付けました。ただひとつの謎だけはどうして?とわかんなかったんですけどね。小説の校正用としてはあともうひとねり、2転3転あるとミステリとてしてはおもしろかったと思うんでが、ネットに潜む闇としてなら、これでいいのかもしれませんね。母の愛は偉大かもしれないけど、残されたもうひとりの子のことを大事にして、しっかりと生きてもらいたかったな思ってしまいました。