「犯罪心理分析班・八木小春 アイアンウルフの箱」というこの小説は、前に出ていた小説「オイディプスの檻・犯罪心理分析班」の続きですよね?前回すごくおもしろかったので続編を希望していた物語です。ですが、表紙の絵柄が違っていてびっくりしました。
題名のつけかたも微妙に違いますね。あの小説の2巻目ですよね???続編ですよね?あのポップでかわいらしい絵柄が、がんばる女の子とイケメンっていう感じで好きだったんですよね。乙女心としては、今回は大人っぽすぎて、違った意味で手に取りづらい小説になっちゃいました。
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■オイディプスの檻 犯罪心理分析班1巻 感想
犯罪心理分析班・八木小春2巻 アイアンウルフの箱 感想
今回も残念なイケメンたちに振り回される主人公に、痛いほど感情移入できて考えさせられ、そして楽しかったです。今回は事件の内容より、サイコパスや発達障害を抱えた人との付き合い方などの行動や心の内を考えさせられました。世の中って難しいですね。誰しも折り合いをつけて生きているんでしょうけどね。
表紙のデザインがなんで変わったの???
今回、表紙が同じ作者の佐藤青南さんの行動心理捜査間・楯岡絵麻シリーズっぽくなっていて、間違えたかと思いました。あのポップなイラスがト好きだったので残念です。がんばる女の子っていう感じで、かわいくって手に取りやすかったのになぁと思っていたので、ちょっと切ないです。
出版社やレーベルが変わったわけではないですよね???女性向きのレーベルでしたよね?かなり表紙の雰囲気が硬派になっていてびっくりしました。私、間違って、違う本を買っていませんよね?女性刑事と3人の残念なイケメンサイコパスの人たちのお話ですよね?なんでこんなに表紙のデザインが変化しちゃったんですようか?何があったんでしょうか?
※以下、少しだけネタバレを含む感想です
私はずっと主人公の名前「八木」さんじゃなくて、「小木」さだんと思い込んでいたみたいです。でも心の中では「小春ちゃん」って読んでいたので問題はなかったんですけどね。そして冒頭から小春ちゃんがかっこいいです。すっきりしました。言いたい事を言ってくれる主人公って読んでいて、気持ちがいいです。
友情出演
ユナボマーってよく聞くんですが、ユナボマーの由来を始めて知りました。勉強になりました。まさかの楯岡えまチーム(?)刑事たちの登場です。筒井さんと綿貫さんですね。小春ちゃんたちを手伝ってあげてよ!!閻魔様と西野君の登場はないんでしょうか。塚本さんの元彼女ですよ!!
感情と共感
おもしろかったです。残念なイケメンたち振り回される凡人さんの主人公の気持ちが、痛いほど感情移入できてよかったです。サイコパスの人って本当にこんな感じなんだろうなと思わせてくれました。実際はどうだかわかりませんが、やっぱりこんなに分かり合えないと日常生活ってお互い大変なんだろうなって思っちゃいました。
一番心に残ったのは、感情がわからないけど、それらしい心配の台詞は言えるっていうのと、感情がわかっても伝えたらないって受け取る側はどう捉えるかですよね。どちらがうれしいかって微妙な問題ですよね。こっちの気持ちが分からなくても、こっちの気持ちが軽くなる言葉を掛けられるのはうれしいですよね。
でも相手は全くそれを理解していないって辛いですけど、受け取る側の問題だっていわれれば、わからなくてもわかった振りをしてくれてた方が少しでも自分に寄り添ってもらえたようでうれしいですよね。その実、全く理解はされていないんですけどね。そう思うと全く意思疎通は図れていないわけんなんですよね。うーん、難しい問題ですね。
犯罪心理分析班・八木小春シリーズの3巻も希望
またまた続編が出ることを期待しています。小春ちゃんと残念なイケメン3人組に今度も、がんばってもらいたいです。そして彼らに振り回される小春ちゃんに幸あれ!!彼女は彼らの作戦にどれだけ乗せられちゃっているんでしょうか?でもなんだかんだでチーになって仲間になっていく姿が見たいですね。