忘却探偵11巻の掟上今日子の乗車券は発売延期になって心配していました。ですがやっと無事に発売されてうれしいです。よかったです。安心しました。確か今回は主従関係の短編集みたいなの位置づけでしたよね?隠館厄介(かくしだてやくすけ)くんじゃなんくて、親切守(おやぎりまもる)さんが登場するんですよね?
今までのおさらいと12巻以降の感想はこちらから
■忘却探偵1巻 掟上今日子の備忘録 感想
■忘却探偵2巻 掟上今日子の推薦文 感想
■忘却探偵3巻 掟上今日子の挑戦状 感想
■忘却探偵4巻 掟上今日子の遺言書 感想
■忘却探偵5巻 掟上今日子の退職願 感想
■忘却探偵6巻 掟上今日子の婚姻届 感想
■忘却探偵7巻 掟上今日子の家計簿 感想
■忘却探偵8巻 掟上今日子の旅行記 感想
■忘却探偵9巻 掟上今日子の裏表紙 感想
■忘却探偵10巻 掟上今日子の色見本 感想
■忘却探偵12巻 掟上今日子の設計図 感想
忘却探偵11巻 掟上今日子の乗車券 感想
守さんを旅に誘う今日子さん。彼女の目的はなんなんでしょうか?とても気になります。という感じで今回も忘却探偵の小説を読み進めていきました。今回もとてもおもしろかったです。よくまぁこうもいろいろと不思議な事件を思いつくなといつも感心しちゃいます。
今回も犯人の動機的な部分にはもやもやしちゃうものが多かったですが、その発想力には脱帽です。私にもこんな素敵な発想力が欲しいものです。そしてまた今回も聞いたことがない言い回しや単語などがあってとても勉強になりました。
※以下、少しだけネタバレを含む感想です。
新本格魔法少女りすか
「時間なんて概念がひどく些細な問題なのが、この私です」って誰の台詞でしょうか?掟上今日子さんの台詞ではないことだけはわかります(笑)気になって調べてみたら、新本格魔法少女りすかの主人公、水倉りすかの台詞みたいですね。懐かしいですね。
新本格魔法少女りすかの小説が好きでした。何度か読み直すほど好きだったんですが、もうすっかり忘れていますね。好きだったはずなのに、彼女の決め台詞さえ忘れてしまっています。どんな話だったのかすら思い出せません(笑)
ただ楽しかったという記憶をだけが残っています。これを機にまた読み返してみましょうか。それともおもしろかったという事実とともに、思い出として封印していた方がいいのでしょうか?
たまに思い出が美化されていて、小説を読み返してみると、あれ?この小説のおもしろさってこんなもんだったっけ?とか思ってしまって、折角のおもしろかったという記憶さえも汚されて、ちっぽけなものに変化してしまうことがありますからね。その現象は残念でならないですからね。
動機が知りたい
1話目。犯人の動機が知りたかったですね。本当に毎回いろんなことが思いつきますね。すごいですね。今までの西尾維新さんの作品では、「きみとぼくの壊れた世界」の犯人の動機が一番怖くてびっくりしたのを覚えています。えっそんなことで!?っていう驚きでしたね。逆にすごく鳥肌が立つくらい怖かったのを覚えています。
孤島で起こるミステリー
3話目。なかなか最後の守さんの発想が怖かったですね。っていうか彼の推理が当たっているような気がしますよね。そしておまけのように語られている処刑島で起こったあれやこれやの事件が気になりますね。
双子の老婆やら仮面の男やら隠し財産や童歌やら洞窟やらが跳梁跋扈する難事件をどう今日子さんが解決したかは描かれていないんですね。ぜひ長編とか映画編(?)とかでやってもらいたいものですね。期待しています。
冤罪体質
守さんが冤罪体質のあの彼のことを心配してあげているところに彼の優しさを感じます。あんまり仲良くなかったり興味がないのかなと思っていましたが人並みくらいの優しさは持ち合わせてみるみたいですね。
お客様の中に
「お客様の中に探偵はいらっしゃいませんか」って斬新な呼びかけですよね。「お医者様」しか聞いたことがありません。というか現実でもそんなたまたま居合わせたお客様に呼びかけるというシチュエーションにすら遭遇したことはありませんけどね。
親切守さんと隠館厄介くんの関係
時系列的には前回の「掟上今日子の色見本」のお話より、今回の「掟上今日子の乗車券」の話の方が前なんですね。ここで厄介くんと守さんの初対面につながるんですね。しかも牢屋での!!(は語弊がありますね。警察署の地下の留置場ですね)
守さんから見る厄介くんって頼りなくておどおどししていて誰からも疑われるような人じゃなくて、大犯罪者のごとく振舞ってる感じで、さらになんでか偉そうで、ちょっといけすかない奴って感じでしたね。ちょっとその厄介の態度と守さんの受け取り方が意外でおもしろかったです。
掟上今日子の五線譜
今回勉強した単語や語句・揣摩憶測(しまおくそく)・プライオリティ・クリシェ・希死念慮(きしねんりょ)ということで、次回作の忘却探偵12巻の起上今日子の五線譜の発売も楽しみにしています。
隠館厄介(かくしだてやくすけ)くんじゃなんくて、親切守(おやぎりまもる)さんの関係が今後どう変わっていくのかとっても楽しみです。もちろん掟上今日子さんの活躍も期待しています。
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■忘却探偵12巻 掟上今日子の設計図 感想