「人間の顔は××づらい」この小説の題名にインパクトがありすぎるので、思わず伏字にしちゃいました(笑)本当にこの題名を目にするだけでドキっとして心臓に悪いです。読書するためにいろんな部屋に持ち歩いていたんですが、うっかり題名が目に飛び込んできては、その度になんとも言えない、ぞわっとした気持ちになっちゃいました。気になる方は作者の白井智之さんで検索してみて下さいね。タイトルが強烈過ぎて驚きます。確かに食べづらいですね。
この小説はネットで絶賛されていたので読んでみました。本の内容は途中まで、クローンの是非とそれにまつわる倫理観みたいな、近未来的で実際に起こりそうな社会派なお話かなと思ていったら、普通にミステリ小説でびっくりしました。
人間の顔は××づらい 感想
題名のインパクトや背徳感はすごかったですが、内容は特に題名とは関係なかったですね。たぶんそういう話だよねと思わせつつ、ちょっとずれていたって感じですかね。
※以下、少しだけネタバレを含む感想です
もっとクローンの是非やそれに関係するお話に焦点を絞ってもおもしろそうでしたね。それこそ社会派とかでよかったんじゃないかなって思ってしまいました。本当にこんなことになったら怖いよって感じでしたよね。でもただのミステリだったので、無駄に気持ち悪いところだけ読まされたような気がします。
ミステリ的な内容は、ここはミステリのためのご都合主義的なトリックのための伏線とか布石だよねと容易に分かっちゃうところがあるのは残念でしたね。あと全体的な感じとしては読んでいて気持ちのいいものではありませんでしたね。
後読感は大事
もっと後読感がいいのが読みたかったなと思いました。ずいぶん前に読んだ、我孫子武丸さんの「殺戮にいたる病」という小説を思い出しました。この小説もネットで絶賛されていたので読んでみたミステリでした。ミステリ要素としてのトリックには驚きましたが、これも後読感が悪くて、今思い出しても気持ち悪いです。