織守きょうや

黒野葉月は鳥籠で眠らない 感想

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黒野葉月は鳥籠で眠らない

 

織守(おりがみ)きょうやさんの「黒野葉月は鳥籠で眠らない」の小説はミステリ寄りのお話かなと思っていたんですが、結構弁護士さん関連のお話でびっくりしました。そして知らないことがたくさんあったので勉強になりました。普通に生きていると親族相盗例とか相続廃除、尊属殺なんて聞く機会がないですもんね。さすが現役の弁護士さんですね。

 

黒野葉月は鳥籠で眠らない 感想

本の題名の黒野葉月ちゃんが物語り全体の主人公ではありませんでした。弁護士の木村龍一さんが主人公でした。だとしたらこの本の題名はなんでこうなっちゃんでしょうか?木村龍一くんの成長物語とか、木村龍一くんの弁護士記録とかの方がわかりやすかったのになって思っちゃいました。

 

 

あと弁護士ってゲームの逆転裁判みたいに真犯人を探したりするんじゃなくて、どう罪を軽減させるかに尽きるんだなと思うとなんか悲しくなっちゃいました。依頼人の人間性とか事実関係とか関係ないのかなぁとか、無実と無罪の違いなどを考えさせられちゃいましたね。

 

※以下、少しだけネタバレを含む感想です

 

 

黒野葉月は鳥籠で眠らない

最初は女の子がかわいそうなお話かと思いきや、違いましたね。っていうかこの女の子が怖い!!もし男の人にその気が全くなかったら、恐怖でしかないよ!!でも世の中にはこういうふうな自分勝手(?)な人っているんだろうなって感じはしました。他人の迷惑なんてものともせず、結局最後は自分の思い通りにしてしまう困った人なんでしょうね。まぁ救いなのはこの男の人がいい人だったということだけでしょうか。

 

 

題名になっているので黒野葉月ちゃんが主人公で彼女が主役のお話がこのあとも続くと思っていたら違いましたね。このまま彼女が主人公だったらどう物語が続くんだろうと不思議に思っていたので、まぁよかったのかもしれませんね。

 

 

石田克志は暁には怯えない

今回もなかなかすごい意志を持った人が登場しましたね。なんかこの物語の題名になる人はみんな怖いような気がします。今回も知らなかった法律関係の用語が勉強になりました。

 

 

三橋春人は花束を捨てない

ん?なんか読んだことある気がするなと思ったら、やっぱりベスト本格ミステリ2015という小説で読んでました。これまた登場人物が怖いなと思ったお話でしたね。

 

詳しい感想はこちらから

ベスト本格ミステリ2015 感想

 

 

小田切惣太は永遠を誓わない

これまた女の子がかわいそうなお話かと思ったら、違いました。そしていいお話でした。こんな法律の抜け穴があるんだなという勉強にもなりました。あと自分が知ってる事件の話がでてきましたが、そこから法律の話になったのは知らなかったのでびっくりしました。

 

 

最後に

ベスト本格ミステリ2015を読んだ時から気になっていたんですが、高塚さんがいい感じの先輩でしたね。彼が主人公のお話はないんでしょうか?期待しちゃいます。ところで高塚さんの下のお名前はなんていうんでしょうか?