戒名探偵 卒塔婆くんというタイトルに心惹かれて手にとった本です。私にとって、すごく気になる題名ですよ。主人公はお坊さんなのかな?そして探偵さんなんでしょうか?どんなミステリで謎を解くんでしょうか?
小説の表紙のデザインも好きです。作者の高殿円さんのお名前は知っていましたが、実はこの方の小説を読むのは初めてです。どんな感じの作風なのかとても楽しみです。
戒名探偵卒塔婆くん 感想
出だしはちょっと登場人物に品がなくて嫌悪感を抱いてしまいました。あとはなんか文章が読みにくい気がして、何度か休憩しながら読みました。ですが途中からとてもおもしろくなってきました。
昔の地名のように、戒名からいろいろわかることがあると今回初めて知りました。勉強になりました。続編が出たらぜひ続きを読みたいです。ぜひシリーズ化されることを期待しています。
※以下、少しだけネタバレを含む感想です
それにしても本のサイズが大きくて手が痛いです。仏教用語が語源になっている言葉って多いんですね。勉強になりました。ちょっと最後のお話は、仏教や卒塔婆とか関係ないお話でしたね。ですが一番涙してしまいました。そして一番ミステリしているお話でしたね。
主人公というか語り部さんの性格も段々変わってきた気がしますね。あと外場くんに、もっとやる気や活気がみなぎるといいですね。あとストゥーパとは卒塔婆のことでしたよね?ふと何気なく思い出しました。そんな自分の脳みそを褒めてあげたいたいです(笑)
卒塔婆プリンター
卒塔婆といえば、たぶんトリビアの泉という番組だったと思うんですけど、卒塔婆専用のプリンターがあると言っていて、ものすごい衝撃を受けたのを覚えています。卒塔婆に印刷できるプリンタがあることにもびっくりしまたが、一番驚いたのはお坊さんの手書きじゃなくていいんだぁってことでした。
あれ印字なの?手書きじゃいの?とかなりがっかりしたんですよね。むしろ手書きじゃなくていいのか!?って感じですよね。ありがたみとかそういうのはいらない世の中になってしまったんですね。それなら私にもパソコンとプリンタがあればできるじゃんって思っていしまいました。まぁ実際そのプリンターは高額だったような気がしますし、そもそも普通の人には必要ない商品だったと思います。
主人公
金満春馬くんが主人公と思いきや、どうやらクラスメイトの外場薫くんが探偵のようですね。春馬くんもこの高校に通えているということは頭はいんですよね?勉強はできる子なんですよね?ちょっと扱われ方が雑でかわいそうです。そしてどんどんとおちゃらけたキャラになっていってる気がします。
わら半紙の見かけに騙されるな!!
わら半紙という単語を久しぶりに見かけました。懐かしいです。昔はわら半紙が安いということで小学校で使われていたらしいです。実は今では、わら半紙より、普通の白いコピー用紙の方が安いんですよね。でもご年配の方はその常識を知らなくて、わら半紙イコール安いと今でも思っているんですよね。
それで職場の資料が白い紙で配られるのに物申したお偉いさんがいるのです。で、そのお偉いさんの所為で、資料を全部わら半紙にしなくちゃけなくなって、余計に経費がかさんだという笑い話にもならない出来事がありました。もう本当にどうにかしてくれよって感じでしたよ。
時代の流れには、ついていかないとだめですよね。いつまでたっても昔の常識に囚われてそれを振りかざしちゃだめってことですよね。老害って言われちゃいますよね。今も昔とかなり違ってしまった常識ってありますよね。はやくそれを一般化して欲しい物です。意思疎通ができなくて齟齬が生じていろいろと支障をきたしちゃいますよね。ルールや常識が変わったらきちんと周知して欲しいです。
探偵コンビ
春馬くんじゃなくて、もう現地調査は外場くんが行った方がはやいと思うんだけどなぁって思っちゃいました。なんか非効率だなぁ。一緒に行って調査すればいいのにって思っちゃいました。あとはわざわざプリンタで印刷しなくても、スマホの画面を見せるだけでもいいんじゃないかなとか思っちゃいました。
十二神将擬人化プロジェクト
十二神将擬人化プロジェクトはぜひ実現して欲しいですね。実は私も考えたことあるんですよね。でもバチが当たったらどうしようって考えちゃいました(笑)あと仏教に詳しいわけでもないので、詳細なエピソードとか作れないなって思ったんですよね。でもすっごく小さなミニチュアフィギュアとか出たら欲しいなって思っちゃいます。
しかもコンプリートしたくなりますよね。それ商売にできたらおもしろそうですが、やっぱりバチが…以下同文。お寺の新しいプロジェクトは、おもしろそうな企画ばかりですけど、ちょっと、いやかなり俗物すぎてどうなんだってツッコミいれたくなっちゃいますね。
認識の違い
海外にひとりで自分探しの旅に出たのにそのエピソードは全然語られることがなくてさみしかったです。えっ?本当に行ってきたの!?っていうぐらい軽いノリ1行で終わってしまったって感じでした。そこに冒険や感動はなかったの???最終話の登山できるような格好って軽装なの?いいの?かなりの重装備が必要じゃないの???登山の認識が私と作者さんでは違うようですね。
他にも何度かそれは反対の意味なんじゃないのかな?と何度も読み返した部分があります。世代とかのギャップなんでしょうか?このような引っ掛かりがなければ、もっと楽しく読めたのになという感じでした。主人公は高校生なのにこんなことも知ってるの!?って驚いたり、逆にこんなことも知らないの?ってなったり、ちょっと主人公の知識のふり幅がよくわかんなかったです。