白川紺子

後宮の烏1巻 感想

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後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

 

何かおもしろい小説はないかなと探していたところ、後宮の烏という小説が評判がよかったので読んでみることにしました。表紙の女性がとても魅力的です。よく見たら男の人も表紙に描かれていたんですね。皇帝でしょうか?

 

綺麗な感じですが、全く気が付かなくてびっくりしました(笑)影が薄い存在なんでしょうか?それとも主人公はこの表紙の女性だよと言うことでしょうか。楽しみながら読んでいきたいと思います。

後宮の烏 感想

後宮の烏、読み終わりました。中華系ファンタジーでお話の内容も王朝などの設定もしっかりしていましたし、文章も綺麗で読みやすく、物語の内容もおもしろかったです。後宮の烏のこの小説は読んでよかったです。当たりでした。満足です。

 

きゃっきゃうふふの恋愛少女漫画風でもなく、女性の嫉妬が渦巻くドロドロした後宮でもなく、軽いノリでもなく、淡々とした中にも強い意思があるという物語でいい感じでした。深くゆっくりと堪能できる物語でした。

 

「十二国記物語」「彩雲国物語」「紅霞後宮物語」「薬屋のひとりごと」などの中華系ファンタジー小説が好きな人も楽しめる小説だと思います。おすすめです。

※以下、少しだけネタバレを含む感想です

 

 

中国風の世界観

中華系のライトノベルをそこそこ読んでいる自分としては、戸部侍郎や中書令や大家なども注釈が無くても理解できている自分がいて、自分に感動します(笑)でも排行(はいこう)や一揖する(いちゆうする)などは知らなかったので勉強になりました。

 

読みやすさがうれしい

なじみの無い中華風の名前の漢字には、忘れた頃ぐらいにちゃんと振り仮名が振ってあって読みやすかったです。そのちょっとした心配りが嬉しかったです。名前の読み方を忘れて何度もページを前にめくるって結構、読書の妨げになったり負担になったりするんですよね。なのでこの心遣いがとてもうれしかったです。

 

おもしろかったので続編希望

内容もおもしろかったです。絶対的な悪役や強大な敵とか黒幕とか陰謀とか大どんでん返しなどはなかったですけど、おもしろかったです。途中もすごい悪役が出てきたかと思ったら、そうでもなかったのが残念ですね。でも続編が出たら絶対に続きを読みたいです。ちょっと物語の最後がああじゃなくてこうだったらなぁという少女漫画的な感じで終わればもっとよかったのになという感じですね。

 

どの登場人物も魅力的でおもしろかったです。ぜひ次の巻があれば高峻と寿雪の恋愛物が読みたいですね。宦官さんたちも皆さん美麗でよかったです。彼らの個別の話も読んでみたいです。そしてぜひ次は巨大な悪や駆け引き陰謀なども期待したいです。シリーズ化されることを望みます。